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労務安全について


安全の文化「3回目」

終期作業での災害
不思議なことに工事の最繁忙期よりも、工事の終わりに災害が発生することが多くあります。このことは作業に従事する人、作業を管理する人それぞれが工事の終わりを気にするあまり安全の決まり事から関心が薄れて、工事のまとめに神経が集中しているからです。私たちの安全の決まり事は工程の進みに影響されるべきものではありません。理屈ではおそらく全員がわかっていることでしょうが、何故か時間に引っ張られる感じで作業をしてはいないでしょうか? 日本人の几帳面さが時間と災害をつなげているような気がします。最後まで安全であることの大切さを忘れずに作業に当たってください。

善意行為での災害
職長やベテラン作業員が指示外作業で被災するケースがあります。作業員の手配・工程などを考えて自分の能力を超えて作業にあたって、その結果被災するのはなんとも救われない気持ちにさせられます。律儀さがあり信頼を尊ぶあまり懸命ミスと呼ばれる落とし穴に落ちてしまったのです。焦りは当然のことながら注意力や集中力を低下させてしまいます。どんなに仕事が出来る人でもオールマイティでもなければ、ノーミスでもありません。懸命ミスや焦りミスを起こさないために普段の打ち合わせを十分に行い、万一手違いがあった場合でも落ち着いて対処して下さい。

簡単作業での災害
わかりきった作業で手順を守らずに災害に遭遇するケースは後を断ちません。緊張の度合いが低く、いくらでも作業に応用がきくと思っているためです。単純な道具を使い、あるいは材料を運ぶ、そんな作業でも危険が無いわけではないのです。人と物が接触する限りにおいて危険がゼロになることはありません。
「誰にでも出来る作業は誰しもが災害に遭遇するのだ」と気を引き締めて作業してください。すべての作業に手順は存在していることを忘れては困ります。

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