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労務安全について


集団結合度を高めよう。

こがらしや海に夕日を吹き落とす・・・漱石

今年の木枯らし1号は11月1日でした。
「木枯らし1号」と呼ぶのは何故か大阪・東京の気象台だけなんです。昨年より11日早い木枯らしは16.3メートルの強風でした。でもこの俳句のように海に吹き落とすまではいかなかったようですね。酷暑の夏が懐かしくなりはじめる気候となりました。冬の気象に縦じま模様と呼ばれるものがあります。冬が近づくにつれ、天気図はゆったりとした等高線から間隔の狭い、それも南北に走る等高線に変わってゆきます。けわしい山の等高線が狭いのと同じように間隔が狭いと、それだけ気圧の傾きが急なので大陸から寒気がどんどん流れ込んで、木枯らしの季節がやってきたのです。
これからは天気図が毎日のように縦じま模様となって寒い冬を迎えることになります。夏の間は敬遠されていた鍋物が食卓に上ることが多くなり、柚子が香りと味の引き立て役として使われます。かんきつ類は秋から冬に登場することが多いようですが、その一つに橙(だいだい)があります。日本では、橙は家内“代々”の安全を約束するめでたい果実としてお正月の飾りにされています。一説に、熟した橙を取らずにいると春には青色に戻るから、あるいは採集しないまま翌年花が咲くまで枝から落ちないから“代々”と呼ばれるのだそうです。この橙の色は黄赤が正しい呼び名とされていたようですが、かなり昔から単に橙色と呼ばれています。黄赤系統の色は紅にも金にもなりきれない中途半端な悲哀の色とされた時期もあったのですが、いまでは赤の自己主張と黄色の明るさを兼ね備えた陽気で目立つ色として使われています。私たちの作業服ももっと明るかったら気分も変わるかもしれませんね?

集合結合度を高めよう

作業所は一つの集団ですが、集団の規模が大きくなると集団活動への参加の動機が弱くなってきます。同一な大きな集団を細かにして結合度を高めてください。一人一人の参加意識は小集団の中で育まれていきます。結合度合いが低下すると作業員同士の軋轢(あつれき)、ルールの遵守度合いの低下を招いてしまいます。危険予知のなかで誰もが自分の思う危険を自由に発言できる集団を形成して欲しいと思います。仲間意識を大切にして、そこで決まったことは皆で守って行動してください。それこそが小集団活動の意義なのですから。


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