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労務安全について


秋の訪れ

10月の声を聞くと、町を歩いていてもフト香りがする。顔を巡らせると木犀の花の香り。普段、町に香りは少ないのだけれど、この時期は木犀の香りがして、気がつかなかった場所に木犀の木があることに気付かされます。江戸の始めに中国からわたってきたらしい木犀は、風が吹いたり雨が降ったりすると、黄色い花は道に落ちて、なにやら儚げな(はかなげな)風情を感じさせます。いったいに木に咲く花は、咲くとその木がそこに在ったと気づくことが多く、梅も桜もその一つかもしれません。香りで存在を明らかにする木もあれば、花の彩(いろどり)で明らかにする木もあり、植物の面白味を思わされます。

秋が深まっていくにつれ、木の葉は緑から黄色、橙(だいだい)、赤のどれかを経過して散っていきますが、その紅葉の時期はまさに錦秋と呼ぶにふさわしい色とりどりの季節でもあります。仕事でなかなか季節の色を見ている余裕が無いと言わずに、休みの日など郊外に足を運んで季節が動いてゆくさまを感じることも、癒しのひとつのような気がします。30代から40代、さかんに山に登りましたが、忘れられない光景の一つに上高地を経て、奥穂高に登った秋、まさに錦秋に目を奪われながら歩を運び、涸沢にテントを張り、目覚めた翌朝は一面の雪景色。秋は本当に短いと驚いたことがあります。みなさんの住んでいる町の秋は、どんな秋の色でしょうか?今年の秋はみなさんに何を感じさせてくれるのでしょうか?

あいまいさを排除しましょう

普段、私たちは会話のなかで、「大体」とか「多分」とか「幾らか」など、あいまいな言葉を使って会話をしています。日本人の物事をハッキリさせずに話を進める気遣いも、そんな会話には含まれていて、それなりに狭い地域社会での生活の知恵なのかもしれません。生活のなかでは人間関係を円滑にする「あいまいな表現」も仕事では厳禁です。どちらとも取れる表現は、相手の判断により危険を招き寄せるかもしれないからです。「こう言ったのだから、こう判断してくれるだろう」は、危険な期待と言えます。具体的にシッカリと打合せや、指示をすることに慣れてください。エラーが起きてから「そんなふうに受け取るとは思わなかった」では遅いのです。誰もが同じように理解するために是非とも、仕事ではあいまいさは不要だと排除してください。


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